プロテインと聞くと「筋肉を鍛える人が飲むもの」と認識している方が多いと思います。しかし最近では高齢者向けのものや、美容を謳った女性向けのプロテインが販売されています。

しかしながら、「肌に良いのであれば是非摂取しよう」とやみくもに手を出すのではなく、まずはプロテインについてよく知るべきです。

「そもそもプロテインは必要なのか」「アミノ酸スコアとは何か」「プロテインは何を基準に選ぶべきか」といったプロテインに関する知識を深めていきましょう。

プロテインとは?

プロテインを直訳すると「タンパク質」という意味です。タンパク質とは、私たちの体をつくっている大切な栄養素です。

筋肉はもちろん、臓器や髪の毛、血液、皮膚など全てタンパク質でできています。口から摂取されたタンパク質は、一度体内で分解されてアミノ酸になります。分解されたアミノ酸が体の各組織で必要なタンパク質に合成されるのです。

私たちが普段ドラッグストアや通販などで目にするプロテインは、タンパク質単体ではなく、タンパク質にビタミンやミネラルなどの栄養素をバランスよく配合したサプリメントに近い補助食品を意味します。

プロテインには、つくられる原料によって大きく3種類があります。

動物性プロテインである「ホエイプロテイン」「カゼインプロテイン」、植物性プロテインである「ソイプロテイン」です。

・ホエイプロテイン

ホエイ(乳清)とは、牛乳に含まれるタンパク質の一種です。身近なものでいうとヨーグルトの上澄み液がホエイです。ホエイは筋肉の構成成分に必要なアミノ酸が豊富に含まれており、その他にもミネラルやビタミンが入っています。

ホエイプロテインは体内への吸収速度が速いため、トレーニング後、効率的に筋肉をつけられます。アスリートの中でも強靭な体をつくる必要のあるラグビー選手やアメフト選手、格闘技の選手が積極的に摂取しているプロテインです。

ホエイプロテインは一般的に高価なプロテインです。

・カゼインプロテイン

カゼインもホエイと同様牛乳を主成分とするプロテインです。ホエイとの違いは、「カゼインは熱や加工を加えると固まる」性質をもつ点です。ヨーグルトの上澄み以外の凝固した部分がカゼインです。

カゼインは水に溶けず固まりやすいため、体への吸収速度が緩やかであるという特徴があります。腹持ちが良いため、筋肉とは関係なくタンパク質を補給するダイエットなどに最適です。

・ソイプロテイン

ソイプロテインは大豆タンパク質を粉末状にしたものです。女性ホルモンに似た働きをする、イソフラボンが含まれているため、コラーゲンの生成を促進したりシワを改善したりする効果が期待できます。女性が美容目的で飲むのに最適といえます。

タンパク質が不足するとどうなるのか?

タンパク質が不足すると私たちの体は一体どうなってしまうのでしょうか。

人間の体の約20%がタンパク質で出来ています。先に述べた体の構成成分以外にも、ホルモンや酵素・抗体なども分解されたタンパク質であるアミノ酸を使ってつくられています。

人間に必要なアミノ酸は全部で24種類存在し、これらを組み合わせてタンパク質に変えていきます。

必要なときにいつでも作り出せるように、アミノ酸は体の各組織に貯蔵されているのです。そのためどれかひとつでも不足すると、ホルモンや酵素が正しくつくり出せなくなり、体を正常に保つことができなくなってしまいます。

その結果、肉体的・精神的な全身の不調を招いてしまいます。もちろん肌にも様々な影響を与えます。

24種類のアミノ酸のうち8種類のアミノ酸は人間の体で合成できないため、食べ物から摂取しなければなりません。これらを必須アミノ酸と呼びます。

つまり24種類のアミノ酸をバランス良く体に蓄えるにはきちんとした食生活を送る必要があるのです。

プロテインの誤解

体にとって大切なタンパク質を手軽に補えるプロテインですが、一般的に誤解されている点も多いと思います。プロテインに対する正しい知識を深めていきましょう。

プロテインは要らない?!タンパク質は食事から摂取できる

「プロテインは体をつくる上で欠かせないタンパク質に、さらにビタミンなどの栄養素まで配合されている」「必須アミノ酸は外から摂らなければならない」と考えると「プロテインを是非摂取したい」と考える方も多いでしょう。

しかし冷静に考えてください。タンパク質は普段の食事から摂取できます。通常の生活を送っている限り、必須アミノ酸を含めてタンパク質が不足することはありません。

つまり、十分なタンパク質が摂れている方がプロテインを飲んでも余分なカロリーになるだけです。

プロテインを飲むと筋肉がつくわけではない

「プロテインを飲むと筋肉がつく」と思い込んでいる方がいらっしゃると思いますが、プロテインを飲むだけで勝手に筋肉はつきません。実はかなりの運動量が必要です。

筋肉トレーニングなどの激しい運動を行うと筋細胞(筋肉の細胞)はダメージを受けます。体は負荷に耐えられるよう、より太く強い筋肉に変えようと再生されます。この回復過程において効率的にタンパク質が吸収され、より強い筋肉へ生まれ変わるのです。

また、一度の激しい運動で筋肉がつくわけではありません。継続的に筋肉トレーニングをして、さらにかける負荷量も徐々に増やしていかなければなりません。つまり、引き締まった筋肉質体型になるには、年単位の時間が必要です。

激しい運動をしてプロテインを飲んでも美肌にはならない

市販されているプロテインには、美肌や美容を謳った女性向けの商品が存在します。

しかし、激しい運動をしてプロテインを摂取しても、美肌になるわけではありません。むしろ激しい運動は老化を進めてしまいます。

なぜなら激しい運動は、活性酸素を大量に発生させてしまうからです。活性酸素は細胞やDNAを傷つけ、がん細胞を発生させたり老化を加速させたりすることがわかっています。

また活性酸素は、皮膚のメラニン細胞を刺激してシミを発生させます。

このように激しい運動自体、美容には良くありません。

プロテインが必要な場合とは?

それでは、プロテインが必要な人について具体的に説明します。

・筋肉に負荷をかける運動を定期的に行っている人

お風呂上りの軽い筋トレや週1回のジム通い程度ではプロテインを摂る必要はありません。激しい運動を定期的に行っている人は、筋肉が必要とするタンパク質を食事のみでは補えない可能性があります。筋肉質体型を目指すのであれば、ホエイプロテインを摂取しましょう。

・タンパク質の吸収力が低下している人

十分に食事を摂っていても、高齢者などではタンパク質の体内への吸収力が低下している場合があります。消化能力が低下しタンパク質を分解できないのです。

タンパク質が不足すると全身に不調の影響を与えます。栄養バランスのとれた高齢者向けのプロテインを摂取しましょう。

・ダイエットをしている人

ダイエットをしている人の中には、「脂っこいものを控える」という方が多いのではないでしょうか。脂質とタンパク質は一緒に含まれていることが多く、脂質を多く含んだ食品を避けていると摂取するタンパク質量も低下してしまう場合があります。

タンパク質が不足すると代謝が低下します。新陳代謝が下がり肌にツヤがなくなります。また筋肉が分解されてしまうため、痩せこけた印象を与える可能性があります。過度なダイエットをする場合、美肌のためにもタンパク質不足には気をつけなければなりません。

プロテインは体に必要なタンパク質のみを効率よく摂ることができます。ダイエットを実践している女性には腹持ちが良く、美肌効果が期待できるソイプロテインがお勧めです。

・ベジタリアンなど偏った食生活をしている人

ベジタリアン(菜食主義者)はお肉を食べないので、十分に食事を摂っていてもタンパク質の絶対量が不足している可能性があります。ホエイプロテインやカゼインプロテインは動物性なので、これらを摂取したくない方は植物性プロテインを摂取しましょう。植物性プロテインは大豆だけではなくく、麻の種を原料としたものも存在します。

・十分な食事を摂れない人

忙しくて食事を摂る時間のない人や、体調不良や疲労・夏バテなどで食欲のない人は、プロテインで栄養を補給する必要があります。「痩せるから」といって栄養補給をせずに放置していると、タンパク質不足から様々な体の不調をもたらす可能性があります。

プロテインの選び方・摂り方

市販されているプロテインは種類がありすぎてどれを選んでいいか分からない方が多いと思います。プロテインを選ぶ際はいくつかチェックする項目があります。

アミノ酸スコアとは?

プロテインのパッケージなどに「アミノ酸スコア」が表示されています。このアミノ酸スコアとは、必須アミノ酸の割合を数値化したものです。アミノ酸スコアが高い(100に近い)ほど、アミノ酸がバランス良く含まれていることがわかります。

プロテインを選ぶ際はアミノ酸スコアが100の商品を選びましょう。

BCAAとは?

アミノ酸スコアと同様、「BCAA」もプロテインの評価項目のひとつです。BCAA(Branched Chain Amino Acids)とは、必須アミノ酸のうちバリン・ロイシン・イソロイシンの3つの分岐鎖アミノ酸を指します。必須アミノ酸の中でもBCAAは体内で特に筋肉づくりと密接な関係があります。

BCAAは筋肉の分解を防ぎ、筋肉の成長や増強に関わっていることがわかっています。BCAAの含有量はパッケージに必ず表示されているわけではありませんが、選ぶ際の参考にすると良いでしょう。

タンパク質含有量

プロテインのパッケージには必ず成分表が記載されています。その表のタンパク質量を比較しましょう。また、タンパク質以外にどのようなビタミン・ミネラルが配合されているのかもチェックして自分に合ったものを選びましょう。

さらに炭水化物の含有量はブランドやフレーバーによって大きく異なります。白米を食べていれば炭水化物が不足することはまずないので、炭水化物含有量が多い商品を選ぶ必要はありません。

摂取するタイミングは?

プロテインは摂取の目的・プロテインの種類によって飲むタイミングが異なります。

・筋肉増強目的の場合

筋肉増強目的でプロテインを摂取する方は、運動直後に飲むと効率よく筋肉に送られると言われています。吸収の速いホエイプロテインがお勧めです。

・美容目的の場合

美容目的でプロテインを摂取する方は、プロテインを就寝前に飲みましょう。これはプロテインが寝ている間に分泌される成長ホルモンの働きを高める効果を持つからです。

成長ホルモンには、肌の再生力を高めたり、コラーゲン(肌の弾力を維持する)の産生を促してたるみを改善したりするなど美肌には欠かせない働きがあります。

イソフラボンを含んだ、吸収が緩やかなソイプロテインがお勧めです。

・栄養素としてタンパク質を補給したい場合

疲労・体調不良やタンパク質が不足しやすい高齢者など、エネルギー補給としてタンパク質を摂る場合は、朝食後にプロテインを飲みましょう。

朝は体が最もエネルギー補給を求めている時間です。朝プロテインを摂取することでタンパク質不足を防ぐことが期待できます。

良質なプロテインは食事から摂れる

前述した通り市販されているプロテインに頼らなくても、良質なタンパク質は普段の食事から十分に摂取することができます。

必須アミノ酸が豊富に含まれている食べ物

良質なプロテインとは必須アミノ酸が豊富に含まれているものです。つまりアミノ酸スコアの高い食べ物を摂れば、必然的に良質なタンパク質が摂取できます。

厚生労働省が公表している食品のアミノ酸スコアです。

引用元:厚生労働省「Ⅲ栄養指導」

表に示すように、肉・魚・卵・牛乳といった動物性食品はアミノ酸スコアが高いことが分かります。大豆はアミノ酸スコアが100ですが、パンやじゃがいも、白米といった植物性食品はアミノ酸スコアが低い傾向にあります。

食事をお菓子やパンのみで済ませると、良質なタンパク質が摂れず健康にも美容にも良くありません。アミノ酸スコアも意識して良質なタンパク質を摂取するよう心がけましょう。

まとめ

プロテインを摂取する前に、本当に摂取する必要があるのかよく考えてみましょう。プロテインは効率よくタンパク質を摂れる便利なアイテムですが、決して安価なものではなく継続するとそれなりのコストがかかります。

それでも美容のためにプロテインを摂取するのであれば、ソイプロテインがお勧めです。しかし、大豆製品を毎日摂取しているのであればわざわざソイプロテインを購入する必要はありません。

その分のコストをスキンケア用品に回した方がお肌は美しくなります。

プロテインは、体内でのタンパク質の必要量が足りていない人が摂取するものです。きちんとした食生活を送っている人にはプロテインは必要ありません。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

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