頬のシミ、目尻のシミ、小鼻の周りのそばかすを気にしている方は多いと思いますが、あなたは唇のシミが気になったことはあるでしょうか。「唇のシミで悩んでいる」という方もいれば、「自分の唇にシミがあるかどうか分からない……」という方もいらっしゃるでしょう。

唇は年齢のサインが表れる箇所です。唇はメイクである程度カバーできますが、スッピンのときに大きな差が表れます。また唇に張りがなくなってくると、シワが目立つようになって口紅でもごまかしが効かなくなります。

シミがあったり、色が悪かったり、シワがたくさん刻まれたりしている唇を持つ顔は、とても老けて見えます。しかし、「もう唇のケアをするには遅すぎる……」と諦める必要はありません。後ほど理由を説明しますが、唇は肌よりもケアの効果が表れやすい箇所なのです。

そこで唇の正しいケア方法を身につけて、見た目年齢を若返らせましょう。

ここでは唇のシミ対策・シミの改善法・唇のエイジングケア方法や若く見せる唇のメイク法について紹介していきます。

肌とは違う!唇の皮膚構造について

唇は口の中の粘膜部分がめくれあがってできた部位です。したがって唇は粘膜に分類され、肌の構造とは異なります。

イラストで示した通り、唇の角質層は非常に薄い構造をしています。例えば唇が乾燥したとき、唇の皮を簡単に剥がすことができます。しかし肌の場合、通常角質層を引っ張って剥がすことはできません。

「角質層が薄い」ということは細胞の生まれ変わりである「ターンオーバー」も速いということを意味します。顔の皮膚のターンオーバーは1ヶ月程度といわれていますが唇の場合は数日程度です。

これは唇のケアをきちんとするとその効果が数日程度で表れることを意味します。

さらに、唇が赤く見えるのは「角質層が薄いため」です。基底層の下に位置する真皮には、毛細血管が存在し血液が流れています。角質層が薄いので毛細血管に流れる血液が透けて見えるのです。

つまり、唇の色は血液の色を反映しているのです。そのため唇の色を見て健康状態を判断することもできます。

また肌の表面では、毛穴の皮脂腺から分泌された皮脂が膜を張ってバリア機能を高めています。しかし、唇には毛穴が存在しないため皮脂が分泌されず乾燥しやすい状態になっています。

このようなことから唇は、「乾燥しやすい」「バリア機能が低い」「荒れやすいけれど回復も早い」ということが理解できるでしょう。

どのように唇のシミ対策を行えばいいのか

「本当に唇にシミができるのか」と疑問に思う方もいらっしゃるでしょう。肌と同様、唇にもメラニン細胞(シミの元になるメラニン色素をつくりだす細胞)が存在します。しかしその数は皮膚に比べると少ないといわれています。

ただ、徳島大学の研究によるとメラニン細胞の数は加齢と共に増加するという報告があります。(参考文献:ヒト口唇粘膜メラノサイトの分布とその加齢および性別変化)

つまり肌に比べると唇はシミができにくいものの、年齢を重ねるごとにできやすくなるということです。

「今まで何も対策を行わなかったけど唇にシミができなかった」という方でも、これからきちんとケアをしないでいると、シミができる可能性があります。正しい知識を身につけて唇のケアをしていきましょう。

唇はメラニン色素の量が少ない

シミの原因になるメラニン色素は美白を目指す上で常に悪者扱いされていますが、「紫外線から肌を守る」という重要な役割を果たしています。つまりメラニン色素の少ない唇は、紫外線の影響を受けやすいことになります。

したがって紫外線対策が重要です。たとえ皮膚の構造が異なっても、シミができるメカニズムは同じです。ただ、唇に日焼け止めクリームは使えません。紫外線防御効果のあるリップクリームを用いましょう。

私が使用しているのは、「SPF20」の無色のリップクリームです。日焼け止めも含めたメイク用品の中で最も塗り直しが必要なのは、リップクリームや口紅、グロスといったリップケア用品ではないでしょうか。

リップクリームは飲み物を飲んだり食事をしたりすると、すぐに落ちてしまいます。そこで、化粧品ポーチに紫外線防御効果のあるリップクリームを1本入れておきましょう。私が使用しているのは無色のリップクリームですが、紫外線カット効果のある色のついた口紅タイプもあります。

この場合、重ね付けをしなくて良いので「メイク用品をなるべく持ち歩きたくない」という方にお勧めです。

また、リップクリームを塗るときは横方向にサッと塗る方が多いと思います。しかし、唇は縦にシワが入っておりリップクリームを横に塗り広げただけではシワの部分までカバーされません。

そこで、リップクリームは縦方向に小刻みに塗るようにしましょう。特に年齢を重ねるにつれて、唇のシワは増加するだけでなく深くなります。紫外線を防御するのはもちろん、ぷるんとした唇を目指す上でもリップクリームの縦塗りは覚えておきましょう。

唇の荒れに気をつける

シミを防ぐ上で、紫外線以外にも「唇の荒れに気をつける」ことが重要です。

唇は皮膚よりも敏感なので、荒れやすい部分といえます。食べ物や歯磨き粉による刺激・メイク用品・クレンジング剤などによって唇が荒れることがあります。唇が荒れることでメラニン細胞が刺激を受けて、メラニン色素がつくられ炎症性色素沈着のシミを導きます。

特に口紅は注意が必要です。刺激を感じる場合は無理して使用しないようにしましょう。

また、濃い色の口紅はクレンジングで落ちにくく、強くこすってしまうことがあると思いますが、このような強い摩擦もシミの原因になります。クレンジングのときは優しく落とすようにしましょう。

できればクレンジング剤を使わずにメイクを落とし機能を含んだ洗顔フォームを用いて、よく泡を立ててから落とすようにしましょう。それでも落ちない場合は、「ホホバオイル」など唇にも使える油を使って落とすようにしましょう。

唇のシミを改善するにはどうすればいいのか

唇には美白化粧品やシミ用化粧品を使うことができません。もちろん口の周りのシミに関しては美白化粧品を用いて改善できます。では、唇にシミができてしまった場合にはどうすればいいのでしょうか。

それは、「唇を保湿する」ことに限ります。きちんと保湿することでターンオーバーが正常に働いてメラニンを含んだ細胞を自然に剥がすことができるからです。

前述した通り、唇のターンオーバーは肌に比べて非常に速いので、シミができてしまったとしてもきちんと保湿するだけですぐに消える可能性があるのです。

一方で、唇が乾燥している状態だと紫外線のダメージが増強しメラニン色素が過剰につくられ続けてしまいます。また、紫外線が唇の内部構造を破壊してシミだけでなくシワも生じます。

常に唇が潤った状態を保ちましょう。

唇の保湿ケア方法

唇の保湿ケアではリップクリームをこまめに塗ることに加えて、「唇パック」をしましょう。

唇パックとは言っても特別な物は必要ありません。ワセリンとハチミツがあれば簡単にパックできます。

ワセリンとハチミツを1:1で混ぜて唇に塗布します。その上からラップを当てて3~5分間置きましょう。そうするとぷっくらした唇によみがえります。乾燥がひどいときや唇が荒れているときに唇パックすることをお勧めします。

また、寝る前にワセリンを唇に塗って寝るだけでも次の日の朝の唇の潤いが違います。

唇を舐めない

なお、あなたは唇を舐めてしまうクセがあるでしょうか。唇を舐めると余計に乾燥してしまいます。繰り返すことで唇の荒れを引き起こします。

「唾液で唇が荒れるのか」と疑問に思った方もいるでしょう。唇に唾液がつくと唾液が蒸発するときの熱で唇の水分が奪われてしまうのです。乾燥を補うために舐めていた方もいらっしゃるかもしれませんが逆効果です。

唇を舐めるクセがある人は辞めましょう。

唇の色が悪い場合は?

赤ちゃんや子どもの唇は赤くツヤがあり健康的に見えます。しかし年齢を重ねるにつれて少しずつ色が悪くなってしまいます。唇の色は血液の色です。したがって「唇の色が悪いということは、血行が良くない」ということを意味します。

赤いきれいな唇の色を取り戻すには血行を改善する必要があります。

「唇をマッサージして血行を促進する方法」もあるのですが、個人的にはあまり意味がないと思っています。唇の色は体の状態を表しているからです。「唇の血色が悪い」ということは「体全体の血行が悪い」ということを意味します。

そこで生活習慣から見直して体全体の血行を改善しましょう。

例えば、「体を冷やさない」「シャワーだけでなく湯船に浸かる」「ウォーキングなどの運動を習慣化する」「ストレッチをして体を柔らかくする」など日常生活に血行を促進する習慣を取り入れましょう。

また、血行を悪くする喫煙や食べ過ぎといった習慣を止めることも重要です。

唇のアンチエイジングで見た目年齢を下げる方法

シミやシワといった唇の老化だけでなく口元自体も老化が始まります。具体的に、「口角が下がる」「唇の輪郭がぼやける」といった老化が現れます。このような唇のアンチエイジングを行うにはどうすればよいのでしょうか。

口角が下がる

口角とは、口の両脇部分を示します。

左と右のイラストでは、口元以外は同じです。口角が下がるとこれだけ顔の印象が変わるのです。年齢と共に口元の筋肉が衰えてくるため全体的に下がってしまいます。さらに、前かがみの姿勢によって、首にシワができ顔の輪郭までもが下がってきます。

口角が下がるのを防ぐには「筋肉を使うこと」が重要です。食べ物を食べるときはよく噛むこと、そして「ガム」を使って口元の筋肉エクササイズを行いましょう。

ガムは非常に便利なアイテムです。手軽に摂取できる上、口角が下がるのを防ぐだけでなく、あごを鍛えて小顔効果やたるみを防ぐことも可能です。

また、口角部分の筋肉は自分の意志で動かすことができるため意識して上げるようにしましょう。口角を1ミリ上げるだけで若い印象・好印象を与えることができます。さらに正しい姿勢を心がけることも大切です。

唇の輪郭がぼやける

唇の輪郭がぼやけてくると老けて見えるだけでなく、口紅を塗ってもはみ出しているように見えたり、濃い色の口紅で唇お化けになってしまったりと不便に感じることも生じてくるでしょう。

唇の輪郭がぼやける原因は、口の周りに生じるシミです。シミが影となって唇と肌の境界線をぼやかします。このようなシミは、紫外線と口紅自体の刺激や、口紅のクレンジングや「口を拭く」といった摩擦による刺激を受け続けた結果生じます。

日焼け止めを塗るとき、唇には塗ることができないため、口の周りを避ける方が多いのではないでしょうか。また、スキンケアを行うときも口の周りを避けると思います。その結果、メラニンがつくられ続けてシミが生じているのです。

さらに摩擦や刺激は炎症性色素沈着によるシミをつくります。強い力でこすったり拭いたりすることで肌の内部に炎症が生じます。炎症がメラニン細胞に刺激を与えてメラニン色素を産生してしまうのです。

また、口紅自体が与える刺激も同様です。「口紅を塗ったときヒリヒリする」と感じた経験はないでしょうか。口紅には多くの着色料が含まれておりアレルギーの原因になることもあります。

口紅を塗るとき、唇と皮膚の境目にも口紅は触れます。さらにはリップライナーを用いて唇と皮膚の境界線を囲っている方も多いでしょう。このような刺激の観点から「口紅はなるべく唇から、はみださないように塗る」「リップライナーは摩擦を与えるので使わないようにする」ことをお勧めします。

それでは、唇のぼやけた輪郭をケアするにはどうしたら良いのでしょうか。

・摩擦を与えない

前述の通り、唇の周りのシミは摩擦による影響を受けます。したがって強くこすったりクレンジングでゴシゴシ拭いたりするのは止めましょう。「すでに唇の周りに炎症性色素沈着が見られる」という方は、濃い色の口紅を使わないようにすることをお勧めします。

濃い色の口紅は唇自体に負担がかかる上、しっかりクレンジングをしないと落ちません。一方で、淡い色の口紅や優しい着色料でつくられた口紅であれば、メイク落とし効果のある洗顔フォームで十分落ちます。

・口紅を塗る前にリップクリームを塗る

あなたは直接唇に口紅を塗っていますか。口紅からの刺激・乾燥から唇を守るために、口紅を塗る前にはリップクリームを塗るようにしましょう。

リップクリーム以外にもワセリンを下地として用いてもかまいません。下地にリップクリームやワセリンを塗布しておくことで「クレンジングも簡単!」というメリットが生まれます。

・唇パックで十分な保湿を行う

先程紹介した「ワセリンとハチミツを用いた唇パック」をこまめに行ってターンオーバーを促進させましょう。このとき、唇の周りにも広めに塗布するのがポイントです。

・メイクで唇の輪郭を整え、見た目年齢を若返らせる

ぼやけた唇は「コンシーラー」を用いることで、唇の輪郭をクッキリ見せて若返らせることが可能です。

「唇全体をコンシーラーで囲ってシミの部分を消す」という方法もありますが、簡単にぷっくらした唇にするには口角の部分の影を消すことが重要です。

このとき、ただ真っ直ぐに唇の輪郭を消すのではなく、図のように丸みを持たせるようにして影を消していくのがコツです。左右の口角部分にコンシーラーを塗布するだけなので時間もかかりません。

一度コツを掴んだら、誰でも簡単にぷっくらした唇を手に入れることができます。

また使用するコンシーラーは、「固形タイプ」のものを用いましょう。「液体タイプ」よりも落ちにくいからです。

こちらが、私が使用しているスティックタイプの固形コンシーラーです。

携帯しやすく、筆や指を使う必要もないのでお勧めです。さらに「SPF50+・PA+++」と日焼け止め効果も付いているので、シミをカバーすると同時に紫外線防御までできる優れものです。

まとめ

唇は年齢を左右する部分です。唇を含めた口元の印象で、顔が若く見えたり、老けて見えたりします。

唇のシミ・シワ対策は保湿と紫外線対策を心がけましょう。既に唇にシミがある場合はターンオーバーを速めてシミを排出しましょう。また、唇の輪郭の外側に影のある方は、炎症性色素沈着によるシミです。唇部分に当たらないように美白化粧品を用いてケアしましょう。

美白有効成分としてビタミンC誘導体が配合された医薬部外品の美白化粧品を選ぶのがお勧めです。その他、これ以上シミを増やさないように摩擦や刺激を与えないように自分のクセを見直すことも大切です。

潤いがあってシミ・シワのないぷっくらした唇を目指しましょう。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

シミやそばかすを退け、美しい美肌を目指すときに美白化粧品は欠かせません。化粧品に含まれる美白成分を活用することで、ようやく美しい肌を手にすることができます。

もちろん、このときは紫外線対策や生活習慣の改善も必要です。ただ、生活面での対策をすれば問題ないのかというと、それでは不十分です。美白化粧品を活用して、適切な美白対策をしなければいけません。

例えば、病気のときは「体の自然治癒力」に頼るだけでは不十分であり、薬によって症状を抑えることでようやく改善していきます。これと同じように、美白になるように化粧品によって補佐する必要があります。

ただ、美白化粧品は世の中にたくさん存在します。ただ、人によって肌質は大きく異なるため、適した化粧品はそれぞれ違います。そこで、どのような美白化粧品が良いのか厳選して掲載しました。化粧品選びでの失敗を避け、効果的な美白を実現させましょう。

オススメの美白化粧品と特徴の違い