シミの主な原因は紫外線によるものですが、実は妊娠中・出産後にできる女性ホルモンが原因のシミも多いのです。

産後落ち着いた頃にふと鏡を見て、「知らない間に顔がシミだらけになっていた」ということはよくある話です。シミはできてからケアするよりも、シミをつくらせないように対策することが非常に重要となってきます。

妊娠中あるいは、これから妊娠する予定のある方は特に必要となります。

妊娠中・出産後にシミをつくるのは二つの女性ホルモン

まずは妊娠中に急上昇する二つの女性ホルモン、「エストロゲン(卵胞ホルモン)」と「プロゲステロン(黄体ホルモン)」の肌への働きについて理解する必要があります。

女性の身体はエストロゲンとプロゲステロンの分泌量によって、生理や妊娠・出産がコントロールされているのです。エストロゲン・プロゲステロンは肌の状態にも大きな影響を与えます。

エストロゲン

エストロゲンは「美肌ホルモン」とも呼ばれ、肌の奥でたるみやシワを防ぎ弾力をキープするのに欠かせない「コラーゲンの生成」を促進させる働きを示します。

女性らしい柔らかい肌・ツヤのある肌はエストロゲンの作用によるものです。エストロゲンの分泌量は20代後半から30歳ころにピークを迎え、その後徐々に減少して閉経に至ります。

そして、エストロゲンの分泌がケタ違いに増えるのが妊娠中です。妊娠後期ではその分泌量は通常時の数百倍に増加するとも言われています。

「妊婦さんは美しい」と言われるのはエストロゲンの分泌量と関係があると言えます。

しかし、エストロゲンが増加することで肌には悪影響も生じます。それは「シミがつくられやすくなる」ということです。

エストロゲンには「メラニン細胞を刺激してメラニン色素の生成を促す作用」があります。そのため、シミがつくられやすくなってしまいます。

プロゲステロン

プロゲステロンは皮脂腺に働きかけて皮脂の分泌を促進します。毛穴が黒ずんだり、ニキビが発生しやすくなったりします。そのため、プロゲステロンは「肌荒れを招くホルモン」とされていますが、肌にツヤを与える美肌作用もあるのです。

プロゲステロンは妊娠を維持するために働くホルモンで、赤ちゃんを守るため水分や栄養を溜めこむように働きます。妊娠中に抜け毛が減るのもプロゲステロンの「溜めこむ作用」によるものです。

また、プロゲステロンもエストロゲンと同様、メラニン細胞を刺激する作用があります。これも「紫外線から身体を守ろう」とメラニンを放出させるように働きかけるのです。

妊娠中はプロゲステロンの分泌量も通常より大幅に増加します。

このように、妊娠中は分泌が急上昇する二つの女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)によって非常にシミができやすい肌状態になってしまうのです。

妊娠中と産後直後は特に入念な紫外線対策が必要!

女性ホルモンの増加は、紫外線の感受性を上げると言われています。そのため、弱い紫外線にも肌が反応しやすい状態になっています。いつも以上に入念な紫外線対策と美白ケアを行わなければシミができてしまうのです。

特に妊娠後期と産後直後は女性ホルモン量が非常に多い時期なので気をつけましょう。「家にいるから」と油断していたり、「育児でそれどころではない」と紫外線対策を怠っていたりすると、気付いたころには「シミだらけ」ということもあり得るのです。

ただし、女性ホルモンの影響により肌が敏感になっているため、いつもの日焼け止めや美白スキンケアのアイテムが合わなくなることもあります。

その場合は、敏感肌用のスキンケアアイテムに変えてみたり、日焼け止めアイテムを紫外線吸収剤フリーのものにしてみたりしましょう。それでも刺激を感じるような場合は、帽子や洋服、サングラスなどで紫外線から肌を守るようにしましょう。

産後の一番の美容ケアは母乳をあげること

産後は睡眠不足で、美容に時間をかけることはできません。しかし最も手っ取り早い産後の美容ケア方法があります。それは「母乳をあげること」です。

近年、母乳の重要性が見直され日本では母乳で育てる人が増えてきました。

母乳の重要性

母乳には赤ちゃんに栄養や免疫を与えるだけでなく、味覚の発達やIQにまで影響すると言われています。

同時に母乳の重要性は赤ちゃんだけでなく、母乳による育児は母親の産後回復にも非常に大切なのです。

母乳には体型を元に戻すダイエット効果がある

母乳は血液でつくられています。そのため母乳育児は非常にエネルギーを消費するのです。産後体型を戻そうと無理なダイエットを行わなくても母乳を与えるだけで毎月500グラムから1キロ程度体重は減少していきます。

母乳育児は健康的なダイエットにもつながるのです。

母乳によって分泌される「プロラクチン」「オキシトシン」は最高の美容成分

母乳を与えることでなぜ体が回復するのでしょうか。

人間は哺乳類です。産後は母乳を与えて赤ちゃんを育てるようにプログラムされています。

そのため母乳を与えることで、母親は出産により疲労した体を回復させるよう体が作用します。これは粉ミルクにはない効果です。

このような効果は母乳を与えることで分泌されるホルモン「プロラクチン」と「オキシトシン」によってコントロールされています。

・プロラクチン

プロラクチンは「母乳分泌ホルモン」とも呼ばれ、母乳の生産に関わるホルモンです。プロラクチンは赤ちゃんが哺乳することで分泌が促進されます。

プロラクチンには、質の高い睡眠へと導く「メラトニン」というホルモンの分泌を促進させる作用があります。睡眠不足が続く中、質の高い睡眠は体力の回復だけでなく美容にとっても非常に重要です。

また、プロラクチンにはストレス耐性作用があり、ストレスによる肌荒れ・肌老化から守ってくれます。

母乳育児には欠かせないプロラクチンですが、プロラクチンにはエストロゲンとプロゲステロンの分泌を抑制する働きも示します。

これら二つの女性ホルモンが低下することで「美肌に影響を与えるのではないか」と心配する声も聞きます。「母乳を与えなければ女性ホルモンの分泌量が上がる」ということは事実ですが、産後は授乳をして体が本来持っている機能を最大限利用するべきです。

・オキシトシン

オキシトシンは産後の子宮の回復や止血に作用するホルモンです。その他にも情緒を安定させ穏やかな気持ちへと導くため「幸せホルモン」とも呼ばれます。

オキシトシンは産後、授乳することで分泌量が増えますが、スキンシップや人・動物との触れ合いでも分泌されると言われています。

オキシトシンによって情緒が安定することで、リラックス効果が得られストレスが軽減されます。さらに肌では、オキシトシンが肌細胞の再生を高めることが報告されています。

このようなオキシトシンの働きに注目し、ある化粧品メーカーではオキシトシンの分泌を促すアロマの香りを配合した化粧品が開発されています。その化粧品を使うことでオキシトシンの分泌が促進され、癒し効果・肌細胞の再生促進効果が期待できるのです。

授乳することで女性ホルモンの分泌は抑えられますが、その代わりにプロラクチン・オキシトシンの分泌量が増え、母体回復・美容効果を得ることができるのです。

女性ホルモンは授乳の時期が終わると自然にまた分泌されるため、一時的に減少するだけです。

産後のシミを消すには?

それでは妊娠中・産後にできてしまったシミのケアはどのようにすればよいのでしょうか。基本的には通常の美白ケアを行うようにしてください。

表面に浮き上がった薄いシミであればピーリングによって消えることが期待できます。ピーリングを行わなくてもスキンケアをきちんと行うことで肌の生まれ変わりが正常に働き、自然に表面のシミは剥がれ落ちていくでしょう。

一方で濃くなってしまったシミには、ビタミンCの「メラニン還元作用」が必要です。メラニンはいくつもの酸化反応を経て濃い色のシミへと変化していきます。ビタミンCの持つ還元作用により反応前の薄い色に戻すことができるのです。

従ってビタミンCやビタミンC誘導体が配合された美白化粧品を使用するようにしましょう。また肌の外からだけではなくビタミンCの摂取も必要です。

なぜなら授乳することによって、体内のビタミンCは不足してしまうからです。赤ちゃんに与えるため母乳には多くのビタミンCが含まれています。私たちが一日に必要なビタミンC量の半分以上を母乳で失っている(赤ちゃんに与えている)とも言われています。

ビタミンCが体内で不足している産後は、肌にまでビタミンCの作用が回りません。従って、ビタミンCの豊富な食品(ブロッコリー、ピーマン、いちご、レモンなど)やサプリメントから摂取する必要があります。

まとめ

妊娠中・出産後は特にシミを意識したスキンケアが大切です。紫外線対策はいつもより入念に、美白ケアも継続して行うようにしましょう。

そして、可能な限り母乳を与えて赤ちゃんも自分自身も恩恵を受けましょう。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

シミやそばかすを退け、美しい美肌を目指すときに美白化粧品は欠かせません。化粧品に含まれる美白成分を活用することで、ようやく美しい肌を手にすることができます。

もちろん、このときは紫外線対策や生活習慣の改善も必要です。ただ、生活面での対策をすれば問題ないのかというと、それでは不十分です。美白化粧品を活用して、適切な美白対策をしなければいけません。

例えば、病気のときは「体の自然治癒力」に頼るだけでは不十分であり、薬によって症状を抑えることでようやく改善していきます。これと同じように、美白になるように化粧品によって補佐する必要があります。

ただ、美白化粧品は世の中にたくさん存在します。ただ、人によって肌質は大きく異なるため、適した化粧品はそれぞれ違います。そこで、どのような美白化粧品が良いのか厳選して掲載しました。化粧品選びでの失敗を避け、効果的な美白を実現させましょう。

オススメの美白化粧品と特徴の違い