シミが気になり鏡で肌を見ていると「あれ?こんなところにシワがある……」とシワも気になり始めたという方は多いのではないでしょうか。特に目立つシミやシワは顔の印象を一気に老けさせます。

シミとシワが同時にケアできたらうれしいと感じる方が多いでしょう。「シミとシワは全然違うものだから、そんなの無理じゃないか」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、それぞれの生成メカニズムや原因に着目すればケアは可能です。

そこで今回はシミとシワを同時にケアする方法についてご紹介します。まずは、それぞれの生成メカニズムについて知っていきましょう。

シミができるメカニズム

肌にできるシミの多くは紫外線が原因です。肌が紫外線を浴びてから大きく4つのプロセスを経てシミがつくられます。

1. メラニン細胞に指令が送られる

表皮が紫外線を浴びると表皮細胞(表皮に存在する細胞)がメラニン細胞に「メラニンをつくれ」という指令を出します。

2. メラニンがつくられる

指令を受け取ったメラニン細胞は、「メラニン」というシミの元になる色素をつくります。

3. メラニンが移送される

メラニンはメラニン細胞から表皮細胞に移送されます。表皮細胞の中でメラニンは紫外線から細胞を守る働きをします。

4. メラニンが排出される

肌のターンオーバー(肌代謝、生まれ変わり)によってメラニンを含んだ表皮細胞は徐々に押し上げられて最終的に垢(あか)となって剥がれ落ちます。

この過程でメラニンがスムーズに排出されればシミになることはありません。

しかしターンオーバーの乱れによってメラニンがうまく排出されなかったり、長時間あるいは強い紫外線によってメラニン細胞が活発に働いてメラニンが過剰につくられたりすることでメラニンが蓄積することがあります。

このようにして蓄積したメラニンが「シミ」となって目立つようになるのです。

美白化粧品やシミ用化粧品に配合されている有効成分(国が効果を認めた成分)はこれらの4つのプロセスのいずれか、または複数過程に働きかけるよう作用します。

例えば一般的な美白剤として使われる「アルブチン」は「2. メラニンがつくられる」と「3. メラニンが移送される」の両方の過程を阻害して、シミができないように予防します。

また、美白有効成分「ビタミンC誘導体」は、「2. メラニンがつくられる」過程を抑制するだけでなくメラニンの色を薄くする作用があるため、シミを消したり改善したりする効果が期待できます。

シワができるメカニズム

シワができるメカニズムについて説明する前に、シワの種類についてご存知でしょうか。

シワの種類は大きく3つ

シワの種類は大きく3つに分けられます。

・乾燥ジワ

乾燥ジワは乾燥によって生じる、ちりめん状や線状のシワです。

・紫外線ジワ

紫外線ジワは紫外線のダメージでできる深く大きなシワです。長年日差しに当たり続けている肌に多く見られます。

・表情ジワ

表情ジワは表情筋を動かすことでできるシワです。笑ったときなど目尻に見られるシワが表情ジワです。10代や20代のハリのある肌の場合、表情ジワはすぐに元に戻りますが、年齢を重ねるにつれて柔軟性が低くなり戻らなくなります。

シワができるメカニズム

シワができる大きな原因は「乾燥」と「紫外線」の2つです。

・乾燥ジワができるメカニズム

乾燥によるシワは角質層と呼ばれる肌の一番表面の層の水分量が低下することで現れます。

口や目の周りなどは皮膚が薄い上によく動く部分なので生じやすいと言われています。ケアせずに放置しているとシワの数が増えてシワ同士が結びつき、大きなシワとして目立つようになります。

・紫外線ジワができるメカニズム

紫外線を浴びると、肌の奥の真皮に存在して肌の弾力を支えるコラーゲンやエラスチンが壊れたり減ったりします。その結果、肌の構造が壊れて真皮が陥没します。これが深いシワを生み出します。

シミとシワを同時に消す方法

シミとシワがつくられるメカニズムに基づいて、シミとシワを同時に消す方法について述べていきます。

保湿

前述した通り、乾燥ジワは肌の表面の乾燥によってつくられます。従って乾燥ジワの改善・予防には保湿が重要です。

また、シミはメラニンが上手く排出されず蓄積することで目立つようになります。メラニンを上手く排出するには肌のターンオーバーが正常に働く必要があります。肌のターンオーバーが乱れる主な原因は肌の乾燥です。

従ってターンオーバーが正常に機能してシミをなくすためにも保湿が大切なのです。

「最近シミ・シワが増えた」「日中あるいは朝起きたとき肌が乾燥している」という方は、現在使用しているスキンケアアイテムを見直しましょう。

保湿剤選びのポイントとして、「セラミドが配合されているアイテムを選ぶ」ことが重要です。セラミドは元々肌に存在している成分で、肌の水分の蒸発を守りバリア機能を高める重要な働きをしています。

またセラミドは肌の細胞をきれいに並べる役割も果たし、ターンオーバーにも関わっています。従って、セラミドが不足すると肌の水分が蒸発しやすくなる上、ターンオーバーが乱れてしまうのです。

セラミドは年齢と共に自然と減っていくので、スキンケア用品で補いましょう。セラミドには様々な種類があり、中には「セラミド様成分」も存在します。

一般的に化粧品に配合されるセラミドは「セラミド2・セラミド3・セラミド6」のいずれかです。また、セラミドは水に溶けません。さらにセラミドは高価な成分なので安い商品にはごくわずかしか配合できません。

これらを踏まえてセラミド配合のアイテムを選ぶ場合は、中価格帯(3000円を目安)以上の乳液かクリームを選ぶようにしましょう。

紫外線対策

一般的なシミや深くきざまれたシワは、紫外線が原因でつくられます。従って紫外線対策により、シミ・シワの生成・成長を共に防ぐことができます。

紫外線対策は一年中、室内にいるときにも必要です。日焼け止めは日常使いのもの(SPF30、PA+++程度)とレジャー用(SPF50+、PA++++)の2タイプを用意して使い分けましょう。

帽子やサングラスなども活用して紫外線対策を怠らないようにしましょう。

ビタミンC・L-システインの摂取

ビタミンC(ビタミンC誘導体)はシミの生成を抑制すること、シミの色を薄くする作用があることを述べました。

また、ビタミンCは紫外線ジワや表情ジワを改善したり防いだりするのにも有効です。肌の弾力を維持するコラーゲンやエラスチンは真皮に存在する繊維芽細胞が産生します。そしてコラーゲンの合成にはビタミンCが欠かせません。

シミの生成を抑制・シミの色を薄くする目的だけであればビタミンCを配合した美白化粧品やシミ用化粧品を用いればいいのですが、シワも同時に防ぎたいのであれば外からビタミンCを塗布するのではなく、内側から摂取する必要があります。

なぜならコラーゲンが合成される真皮は肌の奥に位置するため、化粧品で塗布しても届かないからです。

従ってビタミンCのサプリメントや市販用医薬品を利用して毎日摂取するようにしましょう。この時、体内でビタミンCと同様の働きを示すL-システインも同時に摂取することでより高い効果が期待できます。

また、真皮でコラーゲンが増えるとシワが改善されるだけでなく、乱れたターンオーバーが正常になり蓄積されたメラニンが排出されシミが薄くなることも期待できるのです。

シミ・シワを同時に消すためのスキンケア用品の選び方

たいていのスキンケアシリーズは「ニキビ用」「敏感肌用」「美白用」「シワ用」など目的別で販売されています。中には「シミ・シワ・たるみに使えるオールインワン化粧品」というのも販売されていますが、目的別にこだわって開発された商品に比べるとオールインワン化粧品のそれぞれの効果は弱いのではないかと思います。

従ってシミ用・シワ用化粧品をアイテムによって分ける使い方をお勧めします。

例えば化粧水と乳液は美白(シミ用)化粧品を用いて、クリームはセラミド配合のシワ用クリームを使う、といった具合です。

この時、美白(シミ用)化粧品はビタミンC誘導体を有効成分とした医薬部外品のアイテムを選びましょう。ビタミンC誘導体であればシミの予防と改善が同時に期待できます。

また、セラミド配合のシワ用クリームは、「乾燥による小ジワを目立たなくする」という効能表現が記載されている商品を選びましょう。この表記は定められたガイドラインに基づき、「シワが改善されたデータがあるもの」にしか記載できないことになっています。

シミ・シワを防ぐ食生活!「糖化」に気をつけるべき理由

続いて、シミ・シワを防ぐための食生活についてです。私たちの体は日頃食べているものでつくられています。肌も例外ではなく、食べ物の摂り方や選び方が大きく影響します。ここで、特に気をつけなければならないのが「糖化」です。

糖化とは糖分とタンパク質が結合し熱が加わることで「AGE(Advanced Glycation End products)」と呼ばれる老化物質が出来る化学反応のことです。

食パンを焼くと茶色くなったり、白いクッキー生地を焼くとこんがり茶色になったりと糖化は非常に身近な化学反応です。そして、糖化は食べ物だけではなく体内でも起こる反応なのです。

つまり、食べ物から摂取し余った糖分が、体をつくるタンパク質と結合し体温で熱せられることでAGEが発生します。コラーゲンもエラスチンもタンパク質です。特にコラーゲンは体の中で最も多いタンパク質で、総タンパク質の半分近くを占めていると言われています。

糖分を摂りすぎると、コラーゲンに結合して糖化を引き起こし肌の弾力を低下させてしまいます。コラーゲンが減少することで、シワにつながります。

またロート製薬の研究では、表皮細胞の糖化がシミの発生に関与している可能性が報告されています。(『表皮細胞』の糖化がシミの発生に関係する可能性を解明)この研究では、表皮細胞が糖化すると「シミができるメカニズム」で述べた「メラニンをつくれ」という指令が出される状況と同じような状況が肌の中で起こるとのことです。

つまり糖化が紫外線を浴びた状態と似た状況をつくるということです。

従って、糖化を防ぐことはシミ・シワを同時に防ぐことにつながります。

糖化を防ぐための食事法

それでは糖化を防ぐには具体的にどのような食生活を送ればいいのでしょうか。

・血糖値の急上昇を防ぐ

血糖値とは、血液中に含まれるブドウ糖(糖分の一つ)の濃度のことです。血糖値が急激に上がるとAGEの生成が促進されることが分かっています。血糖値が下がっている空腹時に、糖分をたっぷり含んだお菓子や清涼飲料水などを摂取すると血糖値が急上昇して糖化が進みます。

「どの食品が血糖値を急激に上げるのか判断できない」という方は「GI値」を調べることをお勧めします。GI値とは、「Glycemic Index」の略で食べ物が分解されて糖になってから血糖値を上げるスピードを表した指標です。

GI値が高いと急激に血糖値を上昇させ、GI値が低いと緩やかに血糖値を上げることを意味します。GI値が高い食べ物にはケーキ、クッキー、うどん、白いパン、ご飯などがあり、GI値が低い食品にはナッツ類、チーズ、みかんなどがあります。

従って、空腹時は糖分の低いピスタチオやアーモンドなどをつまんだり、食事はサラダから食べ始めるようにしたりして血糖値の急上昇を防ぎましょう。

・低温調理する

AGEを多く含む食品を摂取すると、それだけ老化物質が体内に蓄積されてしまいます。従って日頃からAGEの低い食事を摂取するように心がけなければいけません。糖化は高温によって反応が加速するため、油で揚げたものよりも茹でる・蒸す・煮る、といった低温調理のメニューを選びましょう。

・糖化を抑える食べ物を一緒に摂取する

食べ物の中には糖化を抑える食品が存在します。生姜、シナモン、クミン(カレーのスパイスの1つ)、緑茶、黒コショウ、バジル、りんご、レモン、にんにくなどがこれに当たります。

例えば、「AGEを多く含む揚げ物にはレモンをかける」「食事の時は緑茶を一緒に飲む」「食後はりんごを食べる」など、糖化を抑える食品を組み合わせて摂っていきましょう。

まとめ

シミとシワを同時にケアするには、肌の保湿と紫外線対策が必須です。加えて、ビタミンC・L-システインを摂取し、糖化を防いだ食生活を送りましょう。シミとシワの両方をケアするからといって、特別に大きな手間はかからないことが分かって頂けたと思います。

シミとシワを同時に改善・予防できれば、見た目が大きく変わりいつまでも若々しく美しい肌をキープできるでしょう。

あなたも今日からマイナス10歳肌を目指してみてはいかがでしょうか。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

シミやそばかすを退け、美しい美肌を目指すときに美白化粧品は欠かせません。化粧品に含まれる美白成分を活用することで、ようやく美しい肌を手にすることができます。

もちろん、このときは紫外線対策や生活習慣の改善も必要です。ただ、生活面での対策をすれば問題ないのかというと、それでは不十分です。美白化粧品を活用して、適切な美白対策をしなければいけません。

例えば、病気のときは「体の自然治癒力」に頼るだけでは不十分であり、薬によって症状を抑えることでようやく改善していきます。これと同じように、美白になるように化粧品によって補佐する必要があります。

ただ、美白化粧品は世の中にたくさん存在します。ただ、人によって肌質は大きく異なるため、適した化粧品はそれぞれ違います。そこで、どのような美白化粧品が良いのか厳選して掲載しました。化粧品選びでの失敗を避け、効果的な美白を実現させましょう。

オススメの美白化粧品と特徴の違い