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シミは紫外線による「日光性色素班」、肌荒れなど炎症後に発生する「炎症後色素沈着」、遺伝的に発生する「そばかす」など約20種類も存在します。ただ、そのシミの種類に適したケアを行わなければシミを改善することはできないことをご存知でしょうか。

そこで、「シミができるメカニズム」「シミの役割から一般的なシミの種類、見分け方」まで解説します。

正しいシミの知識を身につけて、あなたのシミ改善を期待できるスキンケアをしましょう。

シミができるメカニズム

シミにはさまざまな種類があるので、細かい生成のメカニズムはそれぞれ異なります。ただ、「メラニン」という肌を黒くする色素成分が原因となっていることは共通しています。

紫外線やホルモンバランスの乱れなどによってメラニンが過剰に生成され、シミとなって残ってしまいます。

お肌の表面部分、表皮と呼ばれる厚さ約0.1~0.3ミリのところに、上から順に「角質層」「顆粒層」「有棘(ゆうきょく)層」「基底層」と呼ばれる層がつらなっています。

一番下の層である「基底層」には、メラニンを製造する工場のような働きをもつメラノサイトが存在します。外敵刺激、紫外線、ホルモンなどの影響を受けてメラノサイトの中にある酵素が活性化し、メラニンを合成します。

基底層でつくられたメラニンは、細胞内にあるタンパク質によって運ばれ、表面に移送されます。表面に移送されたメラニンがシミとなって私たちの目にも見えるようになります。

ちなみに美白の有効成分は、この過程の中でメラニンを合成する酵素の働きを抑制したり、メラニンが移送されるのを食い止めたりします。また、生成されたメラニンの色を薄くしてシミの予防、改善に効果をあらわします。

メラニンは肌に必要なもの

シミの原因となるメラニンは「美白最大の敵!」として位置づけられています。ただ、実はメラニンは肌を守るための立派な役割があります。

例えば、紫外線は肌の細胞まで通り抜けてDNAを傷つけます。DNAが損傷を受けると細胞がガン化することがあり、皮膚ガンの発生にもつながります。メラニンはこうしたダメージから肌を守るため、紫外線をブロックする働きをもちます。つまり、正常な量のメラニンは私たちの肌に必要なのです。

しかし、紫外線を浴びすぎるとメラニンが過剰生成されます。ターンオーバー(肌の生まれ変わり)がきちんと進めば、不要なメラニンはやがて肌の外へ排出されます。

ターンオーバーがうまくいかなかったり、過剰なメラニン量によって排出が追い付かなかったりすると肌の奥にメラニンが溜まってしまい、シミとなってしまうのです。

ここで1つ疑問に思われる方もいらっしゃるかもしれません。「メラニンが皮膚ガンの発生を未然に防いでくれているのであれば、日焼け止めクリームを使用せずにメラニンをつくった方が肌にはいいのではないか」ということです。

もちろん正常量のメラニンは必要です。特に、白人はメラニンの生成量がもともと少ないため、皮膚がんの発生率が高いといわれています。

しかし、紫外線を浴び続けるとシミを増やすだけではなくシワ、たるみ、くすみなどあらゆる肌の老化現象に結びつきます。

また、メラニンがカットできる紫外線量にも限界があります。何も防御せずに紫外線を過度に浴びてしまうと皮膚ガンのリスクが高まります。日焼け止めクリームや日傘で紫外線をカットし、肌へのさまざまなダメージを未然に防ぐ必要があります。

シミの種類とそのケア方法について

それでは一般的なシミ7種類とその見分け方、ケア方法について説明していきます。

1. 老人性色素班(ろうじんせいしきそはん)

シミの中で最も多いのが老人性色素班です。別名で日光性黒子(にっこうせいこくし)とも呼ばれ、紫外線によってできてしまうシミを指します。

頬骨の高いところなど、紫外線があたりやすい場所にできやすく数ミリから数十ミリの丸い色素班になることが多いといわれています。このタイプのシミはできてからどんどん色が濃くなってくるのが特徴です。

老人性色素班のケアは美白化粧品が効果的です。より効果が高い美白有効成分を含んだ医薬部外品の化粧品でケアするとよいでしょう。

シミの生成を予防する成分よりも、できてしまったシミの色を薄くする効果のある美白化粧品を使用するのが効果的です。具体的には、ビタミンC誘導体やメラニンの排泄を促進するプラセンタエキスなどが配合されている美白化粧品を活用しましょう。

老人性色素班は予防が可能です。日焼け止めクリーム、美白化粧品を普段から使用してシミをつくりにくい肌にすることも大切です。

2. 脂漏性角化症(しろうせいかくかしょう)

シミの中でも脂漏性角化症は膨らみのあるシミです。「年寄イボ」と呼ばれることもあります。ホクロと間違われることもありますが別物です。脂漏性角化症はよく見ると表面がボツボツしています。老人性色素班から何年もかけて脂漏性角化症へ変化することもあります。

脂漏性角化症は年寄イボといわれるように加齢によって増えます。80歳以上の肌には必ずあるともいわれています。

原因は加齢以外にも、紫外線や遺伝なども挙げられます。皮膚が部分的に硬く、厚く変形しているため、通常の美白化粧品では残念ながら薄くしたり消したりすることはできません。レーザー治療や液体窒素を使って焼いたりすると改善できます。

もちろん紫外線による脂漏性角化症は日焼け止めクリーム、美白化粧品を使えば予防は可能です。

3. 雀卵斑(じゃくらんはん)

雀卵斑は「そばかす」のことです。そばかすは一般的には遺伝的なものだけを示します。そばかすは10代の頃からでき始め、頬、鼻部分に小さく茶色いシミが散らばるようにできます。白人に多く見られますが、日本人も色白の人はそばかすができやすいといわれています。

そばかすの場合も美白化粧品が効果的です。メラニンの色を薄くする商品、メラニンを除去する商品を中心に選びましょう。

そばかすは遺伝要因で発生してしまうので、予防は難しいと考えられています。

4. 炎症性色素沈着(えんしょうせいしきそちんちゃく)

意外と知られていないのが炎症性色素沈着です。シミには炎症によってメラニンが生成され、シミとして残ってしまうものがあります。ニキビを放置しておくのがよくないのも、ニキビの炎症によってシミにつながる可能性があるからです。

肌荒れ以外にも、物理的刺激による炎症も色素沈着を引き起こします。タオルでゴシゴシ刺激したり、メイクを落とすのに強い力でこすったりするのも炎症性色素沈着につながります。

特に「アイメイク」と「アイメイクのクレンジング」は気をつけてください。

すっぴんの目元を見たとき、肌が他の部分よりもくすんでいたり、肌の色が黒くなっていたりしないでしょうか。これはアイメイクをすることによって、皮膚をひっぱったり、アイライナーやアイシャドウなどでこすったりして物理刺激を毎日与えていることが影響しています。

さらにクレンジングの際に目元のメイクを落とすときに強い力を加えることで、皮膚が常に炎症した状態になっていると考えられます。

これら日常の行為が積み重なり、炎症性色素沈着を引き起こしてしまうのです。メイクをするときやクレンジングのときなど、優しく、極力刺激を与えないように意識しましょう。クレンジングの負担を減らすためにアイメイクを薄く心がけることも、炎症性色素沈着によるシミを予防するうえで大切です。

つまり、炎症性色素沈着の予防としては、「物理的刺激を与えない」「炎症を放置しない」ということです。

肌荒れしているときは、肌荒れに効果のある有効成分の入った医薬部外品の化粧品を使用しましょう。抗炎症剤であるグリチルリチン酸誘導体やアラントインなどの有効成分が配合された医薬部外品を選ぶのがおすすめです。

グリチルリチン酸誘導体、アラントインは炎症を鎮めて肌の赤みを消すなどの消炎効果があります。ニキビ肌にはニキビ専用のアイテムを用いてケアしましょう。

また、便秘は肌荒れの原因につながります。便秘からシミの生成は連想しにくいかもしれませんが気をつけなければなりません。便秘の解消はシミ予防にもつながるのです。

炎症性色素沈着の改善には美白化粧品、ピーリング化粧品がおすすめです。特にピーリングは炎症性色素沈着に効果的といわれています。ピーリングによって肌のターンオーバーを早めることで、溜まったメラニンを排泄することができます。

ただし、炎症がひどいときのピーリングは刺激につながるので避けましょう。ピーリングのやりすぎも物理的刺激につながるのでよくありません。ピーリングを実施するのは、最低でも1週間に1度程度に留めましょう。

5. 肝斑(かんぱん)

肝斑は女性ホルモンのバランスが乱れることで発生します。頬骨のあたりに左右対称にできるのが肝斑の特徴です。ストレスや妊娠、ピルの服用、更年期など女性ホルモンのバランスが崩れたときに肝斑がよく見られます。発症年齢は30~40代がほとんどといわれています。

肝斑には美白有効成分のトラネキサム酸が効果的です。トラネキサム酸は医薬品として止血剤、さらにはのどの痛みを抑える成分としても広く用いられています。

肝斑の場合は、「トラネキサム酸配合の美白化粧品を使用する」、または「専用の内服薬を服用する」ことがおすすめです。または、両者を併用すると相乗効果が期待できます。

6. 花弁状色素班(かべんじょうしきそはん)

花弁状色素班はその名の通り、シミの形が花びらのような形をしています。急激に日焼けをした後、背中、肩の部分にできる小さなシミです。

花弁状色素班は残念ながら美白化粧品はあまり効果がないといわれています。改善にはレーザー治療が中心となります。

予防は日焼け止めクリームで可能です。

7. 後天性真皮メラノサイトーシス(こうてんせいしんぴ)

後天性真皮メラノサイトーシスはADM(Acquired Dermal Melanocytosis)とも表記されます。一般的なシミとは異なり、皮膚のより奥深い部分で異常が見られます。

先ほど説明した通り、通常メラニンは表皮の基底層でつくられるのですが、後天性真皮メラノサイトーシスの場合は表皮よりさらに下の「真皮(しんぴ)」という部分でメラニンがつくられています。

そのため後天性真皮メラノサイトーシスの場合、一般的な茶色のシミではなく青色のアザのように見えます。目の下のクマの辺りにできることが多く、本当は後天性真皮メラノサイトーシスであるにも関わらず、クマがなかなか消えないと思い込んでいる人も多いようです。

後天性真皮メラノサイトーシスの場合、クマとりやシミとりの化粧品を使用しても効果はありません。なぜなら、化粧品では浸透できない真皮の部分に異常があるからです。レーザーで治療しなければ後天性真皮メラノサイトーシスは改善しません。

まとめ

メラニンはシミの元となりますが、最大の役割は「肌を紫外線から守る」ことです。メラニン全てが悪いのではなく、過剰に生成されたメラニンが肌に残ってシミになるのが美白には不都合なのです。

そこで、「メラニンが過剰生成されないように日焼け止めクリームなどで紫外線対策をする」「美白化粧品で予防する」「肌のターンオーバーが正常に働くように肌のケアをきちんとする」ことで紫外線によるシミの生成を防げます。

シミには紫外線だけではなく、「炎症によるもの」「ホルモンバランスの乱れによるもの」「遺伝によるもの」などさまざまな種類が存在し、対策や予防方法はそれぞれ異なることを紹介しました。

シミの生成を予防するためにも、これらのシミに関する正しい知識を身につけて適した方法でケアしていきましょう。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

シミやそばかすを退け、美しい美肌を目指すときに美白化粧品は欠かせません。化粧品に含まれる美白成分を活用することで、ようやく美しい肌を手にすることができます。

もちろん、このときは紫外線対策や生活習慣の改善も必要です。ただ、生活面での対策をすれば問題ないのかというと、それでは不十分です。美白化粧品を活用して、適切な美白対策をしなければいけません。

例えば、病気のときは「体の自然治癒力」に頼るだけでは不十分であり、薬によって症状を抑えることでようやく改善していきます。これと同じように、美白になるように化粧品によって補佐する必要があります。

ただ、美白化粧品は世の中にたくさん存在します。ただ、人によって肌質は大きく異なるため、適した化粧品はそれぞれ違います。そこで、どのような美白化粧品が良いのか厳選して掲載しました。化粧品選びでの失敗を避け、効果的な美白を実現させましょう。