大きなストレスを抱えた時、「急にシミが増えた気がする……」と感じた経験はありませんか。実はそれは気のせいではありません。「ストレスがシミを増やす」という研究結果が報告されています。

多くのシミの原因は紫外線です。しかし紫外線対策をきちんと行っていてもストレスによるシミは生成されてしまいます。

「それならストレスを無くせばシミを減らせる」ということは安易に想像できますが、ストレスを完全になくすことは難しいでしょう。もちろん生活環境を大幅に変えればストレスを無くすことも可能ですが、現実的ではありません。

そこで誰でも簡単にできる、「ストレスによるシミの生成を防ぐ方法」についてご紹介します。

ストレスの多い人はシミ・シワができやすい

カネボウは2007年に「ストレスの影響でシミ・シワが増加する」という研究結果を発表しました。

この研究によると、「ストレスを受けやすい人は、シミ・シワが多い」「ストレスが原因のシミは額部に現れやすい」「ビタミンB群とビタミンE・ビタミンCが、シミ・シワとストレスに対して同時に影響を与えている」ことの3つが分かりました。

ストレスを受けやすい人は、シミ・シワが多い

ストレスはシミに加えてシワも増加させるというデータが得られています。

まず、ストレスに対抗しようと体内で放出されるホルモンの一つ「グルココルチコイド(コルチゾール)」にはメラニン細胞を活性化させる働きがあります。したがってストレスを感じるとメラニンが過剰に生産されてシミができると考えられます。

こちらの研究の中では、「なぜストレスによってシワが増えるのか」というメカニズムについては触れられていませんでした。ただ、ストレスによって老化物質である活性酸素が発生し、肌の弾力を維持するコラーゲンを傷つけて肌の構造を崩しシワが生じるのではないかと考えられます。

ストレスが原因のシミは額部に現れやすい

この研究では、ストレスが原因のシミは顔の額部(おでこ)に出ることが分かっています。こちらも詳しいメカニズムについてはまだ解明されていませんが、もしあなたのシミがおでこに集中しているなら、紫外線よりもストレスの影響が強いと考えられます。

ビタミンが、シミ・シワとストレスに対して同時に影響を与える

ストレスとシミにはビタミンB群が、ストレスとシワにはビタミンEとビタミンCが制御につながることが示唆されました。

ビタミンB群は肌のターンオーバー(肌細胞の生まれ変わり)を高めるため、これらをたくさん摂ることでメラニン色素を含んだ細胞が排出されます。

そのためストレスによってメラニンが過剰に産生されたとしても、体内のビタミンB群量が足りていれば、シミになる前に排出されるのではないかと考えられます。

また、ビタミンE・ビタミンCには高い抗酸化力(酸化を抑える力)があります。したがって、ストレスによって発生した活性酸素の働きをビタミンEとビタミンCの抗酸化力によってシワの発生が抑えられるのではないかと考えられます。

ストレスと肌の関係

またストレスが肌に影響を与えるのは、シミ・シワだけではありません。ストレスが関与すると考えられている肌トラブルは他にも存在します。

顔を一気に老けさせるシミに加えて、ストレスがあると以下のような肌トラブルも生じてしまいます。さらにこれらの肌トラブルはシミをつくるきっかけにつながってしまいます。

・ニキビ

「ストレスによってニキビがつくられる」ということは一般的に知られていることです。ストレスを感じると、それに対抗しようと体内で「ストレスホルモン(CRH:コルチコトロピン放出ホルモン)」の分泌が増加します。

ストレスホルモンには皮脂の分泌を促進する働きがあるため、皮脂によって毛穴が詰まりニキビができやすい環境がつくられてしまうと考えられています。

・肌のかゆみ

あるアメリカの研究によると、ストレスの大きい人ほど肌のかゆみが強いという結果が得られています。「イライラしていると無意識に肌をかきむしってしまう」というような経験を持つ方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ストレスホルモンが、かゆみを引き起こす因子を放出するマスト細胞を活性化することで肌のかゆみが生じると考えられています。

・肝斑(かんぱん)

肝斑とはホルモンバランスの乱れによって左右対称にできるシミの一種です。肝斑の生成にもストレスホルモンが関与していると言われています。

ストレスホルモンが交感神経を刺激してアドレナリン(神経伝達物質)が放出され、メラニン細胞(シミの色素をつくりだす細胞)を刺激すると考えられています。

・蕁麻疹(じんましん)

蕁麻疹も肌のかゆみと同様、ストレスホルモンがマスト細胞を活性化することで生じると言われています。

このようなニキビや蕁麻疹・かゆみといった肌トラブルによって、炎症が長引いてしまうと炎症性色素沈着という種類のシミが生じてしまいます。

慢性ストレスは真皮の厚みを減らす

さらに、常にストレスにさらされていると肌の奥の真皮にまで影響が及びます。

ある実験によると、慢性的にストレスを受けたマウスの真皮を調べると「そうでないマウスと比較して真皮の厚みが薄くなっていた」ことが判明しました。その結果マウスにはシワが増加しました。

真皮は肌の構造の土台をつくり、弾力を維持している重要な部分です。

この実験結果が人間にも当てはまるのであれば、慢性的にストレスを抱えていると肌の弾力を維持している真皮が薄くなることで、シワやたるみが増加するといえます。

ストレスによるシミを防ぐには?

「ストレスの原因を無くす」「ストレスを溜めないようにする」ことがストレスによって生じるシミを防ぐ上で重要と言えますが、防ぎようのないストレスもあります。そこで、たとえストレスを受けていたとしても、シミを防いだり改善したりする方法について紹介していきます。

スキンケアはストレスによるシミの予防だけでなく改善にも有効

「紫外線ではなくストレスが原因のシミには美白ケアやシミ用ケアを施しても意味がないのでは?」と考える方もいらっしゃるかもしれません。ただ、シミができる原因は異なってもシミができるメカニズムは基本的に同じです。

メラニン細胞が刺激を受けてメラニン色素(シミの元になる色素)をつくりだし、表皮に存在する細胞へと渡されます。メラニン色素を受け取った細胞はターンオーバーと共に肌の表面に徐々に押し上げられて、やがて垢となって自然に剥がれ落ちます。

この時、ターンオーバーが正常に働かないとメラニン色素を持った細胞が蓄積してシミとして目立つようになるのです。

したがって、ストレスによってつくられたシミであっても美白化粧品やシミ用化粧品を用いてケアを行えば改善することが期待できます。もちろんシミの予防も可能です。

ストレスによるシミの生成・予防には医薬部外品のアイテムを選び、美白有効成分(国が効果を認めた成分)としては「ビタミンC誘導体」がお勧めです。新たにつくられるシミを防ぐだけでなく今あるシミの色を薄くする効果があります。

また、ストレスによってつくられたシミには「ピーリング」が有効です。ストレスは肌のターンオーバーを乱すため、ピーリングでターンオーバーを促進させる必要があります。

ピーリングによって蓄積したメラニンが排出されてシミが薄くなることが期待できます。ピーリングは「酸の力で不要な角質を溶かすタイプ」と「物理的に刺激を与えて角質を剥がすタイプ」の大きく2種類に分かれます。

・酸の力で不要な角質を溶かすタイプ

AHA(Alpha Hydroxy Acid:グリコール酸、クエン酸、乳酸、リンゴ酸など)やBHA(Beta Hydroxy Acid:サリチル酸など)が配合された化粧水や乳液、洗顔フォームなどがあります。

・物理的に刺激を与えて角質を剥がすタイプ

スクラブ剤やゲル化剤などの粒子が肌に吸着し、こすることによって角質を剥がします。洗顔フォームやパック、ジェルなどがあります。

自分の肌に合ったピーリング剤を選びましょう。ただしピーリング剤は刺激が強いため毎日使うことはお勧めしません。月に1~2回程度の頻度で取り入れるようにしましょう。

食事に注意する

前述した通り、シミとストレスの制御にはビタミンB群の摂取が重要であることがわかります。

ビタミンB群とは、ビタミンB1・B2・B6・B12、ナイアシン、パントテン酸、葉酸、ビオチンなどを含めた総称です。ビタミンB群は補酵素として体内で栄養をエネルギーに換える酵素の働きを助けています。

ビタミンB群は主に皮膚や粘膜の健康維持に関与しています。

また、炭水化物や糖質の代謝にはビタミンB群が消費されるため、パン・パスタ・白米などの炭水化物を大量に摂取する方やスイーツなど甘いものが大好きな人は、ビタミンB群が大量に消費されてしまうため皮膚や粘膜にビタミンB群が行き渡らない可能性があります。

炭水化物・糖質の摂取を抑え、食品で摂れない場合はサプリメントや市販の医薬品を活用してビタミンB群を摂りましょう。

ビタミンB群が豊富な食品としては豚肉・レバー・豆類などが挙げられます。しかし毎日ビタミンB群を意識して献立を決めるのは難しいでしょう。

そこで簡単にビタミンB群を摂取する方法として、毎日主食としている白米を玄米に代えたり、白いパンを全粒穀物(ホールグレイン)を使った色の濃いパンに代えたりする方法がお勧めです。

このように白米ではなく玄米のご飯に代えるだけで豊富なビタミンB群を摂取することができるのです。

玄米もホールグレインのパンも精製工程が少ないため食物繊維やビタミン・ミネラルといった栄養素が残されています。

ビタミンB群を積極的に摂取してストレスに負けない強い体をつくりましょう。

生活習慣を見直す

ストレスを解消するには生活習慣の見直しが必要です。規則正しい生活を送ることを基本に、瞑想やリラクゼーションを取り入れてみましょう。

・睡眠

良好な睡眠は美肌と密接に関わっています。睡眠時間がきちんととれている人は睡眠に問題がある人と比べて肌のバリア機能が優れているというデータがあります。

また、睡眠はストレス解消の基本です。必要な睡眠時間は人によって異なりますが一般的に6~7時間が理想と言われています。

・瞑想

ストレスの緩和に瞑想は効果的です。あなたは「マインドフルネス」という言葉を聞いたことがあるでしょうか。ビジネスの成功者スティーブジョブズや世界的に有名なスパーモデルであるミランダカー、その他世界のトップアスリートなどがマインドフルネスを習慣化しています。

マインドフルネスとは「今ある瞬間をありのまま受け入れる」という心のエクササイズです。人はついどうでもいいことや不安なことに囚われてしまいますが、それではネガティブ思考になってしまいストレスから解放されません。

無駄な思考を止めるためにマインドフルネスによる瞑想を行います。1日10分程度費やすだけでストレスが解消されるのであれば、取り入れる価値があるのではないでしょうか。

・リラクゼーション

毎日湯船に浸かってリラックスする時間を設けたり、週末にリラクゼーションサロンへ足を運んで全身を癒したりすることでストレス解消につながります。

また、身体を動かすことは直接ストレスの解消につながります。しかし、激しい運動は老化物質となる活性酸素を増やすのでお勧めしません。運動習慣のない方はヨガやウォーキングを取り入れると良いでしょう。

まとめ

「ストレスは防ぎようのないものだからストレスで生じるシミも防げない」というわけではないことが分かって頂けたでしょう。ストレス自体は生活習慣から緩和してストレスによるシミについてはスキンケアと食事の両面から予防・改善していきましょう。

また、ストレスによって生じたシミには美白化粧品を用いることで消すことも可能です。「もう手遅れだ」と諦めないでケアを続けていきましょう。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

シミやそばかすを退け、美しい美肌を目指すときに美白化粧品は欠かせません。化粧品に含まれる美白成分を活用することで、ようやく美しい肌を手にすることができます。

もちろん、このときは紫外線対策や生活習慣の改善も必要です。ただ、生活面での対策をすれば問題ないのかというと、それでは不十分です。美白化粧品を活用して、適切な美白対策をしなければいけません。

例えば、病気のときは「体の自然治癒力」に頼るだけでは不十分であり、薬によって症状を抑えることでようやく改善していきます。これと同じように、美白になるように化粧品によって補佐する必要があります。

ただ、美白化粧品は世の中にたくさん存在します。ただ、人によって肌質は大きく異なるため、適した化粧品はそれぞれ違います。そこで、どのような美白化粧品が良いのか厳選して掲載しました。化粧品選びでの失敗を避け、効果的な美白を実現させましょう。

オススメの美白化粧品と特徴の違い