飲むだけで紫外線をカットできる「飲む日焼け止め」があるなら、あなたは使いたいですか。忙しい時間の合間に日焼け止めクリームを塗る手間がかからず「是非使いたい!」と飛びつく方が多いのではないでしょうか。

肌の老化原因の8割以上が、「紫外線によるもの」と言われています。つまり「紫外線を防ぐ=抗老化」とも言えます。飲む日焼け止めが紫外線をカットしてくれたら日焼け止めクリームは不要です。

しかし本当に飲むだけで日焼け止め効果は得られるのでしょうか。

日焼け止めクリームはどのように紫外線をカットしているの?

紫外線をカットできる日焼け止めクリームには「紫外線吸収剤」や「紫外線散乱剤」といった化学物質が配合されています。

紫外線吸収剤は、肌に当たる紫外線を吸収して化学反応を起こし熱を放出することで紫外線のエネルギーを変換します。

日本国内で使用されている紫外線吸収剤は、「メトキシケイヒ酸エチルヘキシル(メトキシケイヒ酸オクチル)」「t-ブチルメトキシベンゾイルメタン」「オキシベンゾン-3」「テレフタリリデンジカンフルスルホン酸」などです。

一方で紫外線散乱剤は、紫外線を物理的に跳ね返す作用を示します。

紫外線散乱剤には「酸化亜鉛」や「酸化チタン」などが使われています。

日焼け止めクリームに配合されている紫外線吸収剤や紫外線散乱剤は肌の表面で働くため、これらの成分を飲んでも紫外線はカットされません。

「飲む日焼け止め」に配合されている成分の働きとは?

巷で「飲む日焼け止め」として配合されている成分を挙げてみました。どのような働きがあるのでしょうか。

・ニュートロックスサン

「ニュートロックスサン」と聞くと何か全く新しい成分を想像する方が多いと思いますが、実は「ローズマリー」と「グレープフルーツ」のエキスを混ぜ合わせたものです。

ローズマリーとグレープフルーツには「ポリフェノール」という抗酸化物質が含まれています。ポリフェノールは、紫外線を浴びることで肌に生じる活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素とは、非常に不安定な物資で肌の細胞を傷つけてシミやシワを生成する老化の原因物質です。

アメリカのある研究データによると、ニュートロックスサンを服用するとUVAとUVBによる肌のダメージが軽減されたそうです。ニュートロックスサンは紫外線を浴びることで発生する「活性酸素を除去する作用」と「炎症を抑制する作用」によって日焼けのダメージを緩和していると考えられています。

(参考:Skin photoprotective and antiageing effects of a combination of rosemary (Rosmarinus officinalis) and grapefruit (Citrus paradisi) polyphenols

・ファーンブロック

ファーンブロックが配合されているサプリメントは、飲む日焼け止めとして世界中で使用されており、日本でも2018年から国内の大手製薬メーカーが販売を開始しました。現在ではドラッグストアでも購入できます。ファーンブロックは熱帯地域に生息するシダ植物から抽出された成分です。

このシダ植物には強い抗酸化作用があります。古来、民間療法に使われてきた成分だと言われています。

ニュートロックスサンと同様、ファーンブロックも抗酸化作用により活性酸素を除去することで紫外線のダメージを緩和すると考えられています。

・クコの実

クコの実(ゴジベリー)はスーパーフードとして注目されているためご存知の方も多いのではないでしょうか。杏仁豆腐の上に飾られている赤い実が「クコの実」です。

クコの実は、ビタミンB群・ミネラル・鉄分を含むため美肌効果が期待できます。

さらに、クコの実には美白効果もあります。資生堂が行った実験によると、クコの実のエキスを経口摂取することで「紫外線を浴びた肌が黒くなるのを抑える効果、黒くなった肌の回復を早める効果」があることが分かりました。

(参考:資生堂、「枸杞(クコ)の実」エキスの経口摂取による新たな美白効果を発見

クコの実もまた、「活性酸素によって引き起こされる酸化反応」を抑える抗酸化作用によって、紫外線を浴びた肌のダメージを和らげます。

上記3成分はいずれも、高い抗酸化作用で活性酸素の働きを阻害して紫外線のダメージを緩和したり、シミが生成するのを防いだりする作用を示します。つまりこれらの飲む日焼け止めには、「紫外線吸収剤や紫外線散乱剤のような紫外線をカットする効果はない」ということが分かります。

従って、飲む日焼け止めを飲んでいるからといって日焼けしないわけではないのです。

「飲む日焼け止め」が勧められている理由

近年、「行き過ぎた紫外線対策によって体内のビタミンDが不足している」ことが懸念されています。もともとビタミンDは日本人が不足している栄養素です。

ビタミンDはカルシウムの吸収や筋肉の合成、免疫機能の調整に必要です。中でもカルシウムの吸収を高めて骨をつくる重要な働きを担っています。

ビタミンDは体内のコレステロールの一種に紫外線が当たることで合成されます。従って、長袖長ズボン・帽子・サングラスに日焼け止めクリームといった完全防備をしているとビタミンDが合成されず骨がもろくなる危険性があります。

紫外線はシワやシミの原因になるだけでなく、皮膚ガンを引き起こすリスクもあるため防御する必要はありますが、行き過ぎた紫外線対策は考え直す必要があります。

このような背景から、紫外線をカットしない「飲む日焼け止め」が推奨されているのをよく目にします。

「日焼け止めクリームを塗らず紫外線を浴びてビタミンDを合成し、飲む日焼け止めで皮膚が受けた紫外線のダメージをケアする」といった考え方があるようです。しかし飲む日焼け止めに頼りすぎるのは危険です。

特に顔は日焼け止めをしっかり塗って紫外線から守る必要があります。腕や足から紫外線を浴びることでもビタミンDの必要量は合成されます。

ビタミンDは紫外線を浴びる以外にも食事やサプリメントから摂取することが可能です。食事であればサバや鮭一食分で一日の推奨量を摂取することができます。またマイタケや椎茸といったキノコ類にもビタミンDは豊富に含まれています。

サプリメントであれば厚生労働省が設定する推奨量一日5.5マイクログラムを目安に摂取しましょう。

サプリメント・飲み薬を選ぶときに注意するべきことは?

飲む日焼け止めやビタミンD以外にも、インナーケアとしてサプリメントや市販の飲み薬(一般用医薬品)を摂取している方は多いのではないでしょうか。

ここでは、サプリメントや市販の飲み薬を選ぶ際のポイントについて紹介します。口に入れるものは本当に安全かどうかを自分で判断して摂る必要があります。

・添加剤

サプリメントも飲み薬も主成分以外の多くの添加物が配合されています。目的の成分のみチェックするだけで、「どんな添加剤が何の目的で配合されているか」まで確認して購入する方は少ないでしょう。

一般的に添加剤は薬やサプリメントの安定性を保ったり、形状を整えたりする目的で配合され、乳糖や麦芽糖、ソルビトール、澱粉などが使われます。コーティング剤としてゼラチンやグリセリン、吸湿を防ぐ目的で二酸化ケイ素、さらに、型からスムーズに取り出すために、ショ糖脂肪酸エステル・グリセリン脂肪酸エステル・植物硬化油などといった潤沢剤が配合されます。

また同じ添加剤でも、サプリメントや薬が「錠剤なのか」、「カプセルなのか」またその形状によって目的や用途が変わります。サプリメントや薬に関する知識がなくてもインターネットでひとつひとつ調べたら分かりやすく説明されています。

上記のカルシウム含有サプリメントの場合、粉糖(形状を整える)、澱粉(形状を整える)、二酸化ケイ素(コーティング剤)、セラック(コーティング剤)、カルナウバロウ(光沢剤)などの添加剤が配合されており、決して添加物が少ないとは言えません。

また、サプリメントの中には錠剤のカサ増し目的だけのために大量の添加剤を使っていることもあります。

表示成分を確認して「なぜその添加物が使われているのか」を考えてできるだけ添加物の少ないものを選ぶようにしましょう。

・水溶性か脂溶性かどうか

「水溶性」とは水に溶ける性質のもの、「脂溶性」とは油に溶ける性質のものを指します。なぜ水溶性か脂溶性かどうかが重要かと言うと、脂溶性の場合は体内に蓄積する可能性があるからです。

特にビタミン剤の場合「いくら摂取しても体にいいものだから大丈夫」と思い込んでいると危険です。

水溶性ビタミン剤では、過剰量は体から尿として自然に排出されます。一方、脂溶性ビタミン(ビタミンD、ビタミンA、ビタミンK、ビタミンE)の場合は体内に蓄積してしまうため、一日の摂取量を守らなければなりません。

特にビタミンAは過剰摂取による催奇形性が報告されています。

複数のサプリメントを摂取している方は脂溶性の成分が重複していないか、摂取基準量を超えていないかを確認するようにしましょう。

・同じ成分ならサプリメントよりも医薬品を選ぶ

サプリメントからビタミン剤を摂取している方も多いと思いますが、一般用医薬品に分類される薬の中にはビタミン剤が配合された商品が多く存在します。中身が似た成分であれば、サプリメントよりも医薬品を選んだ方が品質や効果の面で確実です。

まとめ

「飲む日焼け止めを服用しているから日焼け止めは塗らなくていい」というような間違った解釈をしていると、肌にはシミ・シワが生成して老化が進んでしまいます。

とは言え、紫外線対策をきちんとして美白化粧品によるスキンケアを行い、インナーケアという位置づけで「飲む日焼け止め」を用いれば更なる美白効果が期待できます。

毎日摂取するサプリメントや薬は主成分の性質・添加物などについてきちんと確認し、安心・安全に使えるものを選びましょう。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

シミやそばかすを退け、美しい美肌を目指すときに美白化粧品は欠かせません。化粧品に含まれる美白成分を活用することで、ようやく美しい肌を手にすることができます。

もちろん、このときは紫外線対策や生活習慣の改善も必要です。ただ、生活面での対策をすれば問題ないのかというと、それでは不十分です。美白化粧品を活用して、適切な美白対策をしなければいけません。

例えば、病気のときは「体の自然治癒力」に頼るだけでは不十分であり、薬によって症状を抑えることでようやく改善していきます。これと同じように、美白になるように化粧品によって補佐する必要があります。

ただ、美白化粧品は世の中にたくさん存在します。ただ、人によって肌質は大きく異なるため、適した化粧品はそれぞれ違います。そこで、どのような美白化粧品が良いのか厳選して掲載しました。化粧品選びでの失敗を避け、効果的な美白を実現させましょう。

オススメの美白化粧品と特徴の違い