「食べ物だけど肌に塗ると美白効果がある」「本当は医薬品だけど肌に良いらしい」と聞くと、試してみたくなる女性は多いのではないでしょうか。化粧品では得られない効果があるのではないかと期待が高まる方も多いでしょう。

インターネット上には化粧品以外の様々なモノが「美白に効果がある!」「シミ取りに良い!」など、口コミで評価されています。しかし本当に効果があるのか定かではない上、本来の用途以外で肌に使用して万が一トラブルが起きた場合、誰も責任を取ってくれません。

従って、「まずは試そう!」と飛びつく前に「なぜ肌に効果があるのか」ということをきちんと調べましょう。

化粧品以外のものを肌に使う場合は慎重に!

「これは食べ物だから肌に塗っても問題ない」と考える方は多いと思います。しかし食べられるからといって「肌に安全」というわけではありません。そもそも皮膚と口の粘膜では構造が全く違います。

例えば、熱いスープを口に入れることはできますが肌につけると火傷をする可能性があります。辛いものなども口には入れられても肌につけると刺激物となり、赤くなったりかゆみを生じたりします。

また、「天然のものだから肌に良い」という解釈も間違いです。天然のものはアレルゲン(アレルギーの元となる物質)を多く含みます。従って肌に塗布するとアレルギー反応を起こす可能性があります。化粧品に含まれている天然成分はアレルギー反応を起こしにくい濃度に希釈して配合されています。

一方で自己判断によって天然のものを肌につけると、その濃度が濃すぎるため肌には刺激となる可能性があるのです。

従って、自分で化粧品以外のものを肌につける場合は慎重にならなければなりません。

巷でシミ取り効果の噂があるモノ

インターネット上で目にする「シミ取り効果がある」といわれているモノをいくつか挙げました。

オロナイン

オロナインはドラッグストアなどで販売されている第2類医薬品です。「オロナインにシミ取り効果って本当?」と疑問を持つ方も多いでしょう。

オロナインの有効成分は「クロルヘキシジングルコン酸塩液」という殺菌成分です。この殺菌成分は病院などで消毒液として使われています。雑菌の繁殖を抑え、炎症を抑制する効果があります。オロナインの効能にはニキビ・吹き出物・軽い火傷・しもやけ・あかぎれ・傷・水虫などがあります。

有効成分以外にはグリセリンやオリブ油、ワセリンなどが配合されており保湿効果も期待できます。

しかし、殺菌成分と保湿剤では美白効果はもちろんシミ取り効果も得られません。仮に本当にシミ取り効果があったとしても、作用の強い殺菌剤を肌に継続的に塗布することはお勧めできません。

皮膚に生息する菌は悪い菌ばかりではありません。皮膚常在菌の中には皮膚を弱酸性に保ったり、保湿成分をつくったりして皮膚のバリア機能を高める菌が存在します。殺菌剤を使い続けることで皮膚常在菌を死滅させると肌のバリア機能が低下して肌荒れを引き起こしやすくなります。

従ってオロナインをシミ取りとして使用するのはやめましょう。

アロエ

アロエといえば古くから火傷の治療に使われてきました。家庭菜園でアロエを育てている方もいらっしゃるのではないでしょうか。アロエには約200種類もの有効成分が確認されており、厳しい砂漠で生き抜くために多くの栄養成分を蓄えていると考えられています。

アロエの葉肉の透明な部分には以下のような美容成分が含まれています。

・ビタミン類

ビタミンA、B群、C、Eさらにミネラル類も含まれます。ビタミンCが含まれているため美白効果が期待できます。

・植物フェノール類成分

フェノール類とは分子構造にフェノール骨格をもつもので、アロエにはアロエモジン・アロエニン・アロエシン・アロインなどの植物フェノール類が存在します。そしてこれらのフェノール類には抗炎症作用、殺菌作用があると言われています。

またアロエシンにはシミの元となるメラニンの合成を抑制する働きがあり美白効果が期待できます。

・ムコ多糖類成分

ムコ多糖類とは、「粘液性をもつ糖が結合した成分」です。オクラや山芋などのネバネバした食品にもムコ多糖類は多く含まれます。ムコ多糖類は保水力が高く、私たちの体内にも存在して水分を蓄える働きをしています。つまりムコ多糖類は保湿作用があります。

また他にもアロエは肌のターンオーバー(肌の生まれ変わり)を高める作用やニキビ改善効果、腸内環境を整える効果も報告されています。

以上のようなアロエの様々な作用を見ると、アロエには高い美容効果があることがわかります。メラニン生成抑制とターンオーバー促進によるメラニンの排出作用がありシミ取り効果が期待できます。

また長年ヒトの皮膚に直接アロエの葉肉を塗布してきたことから、肌に塗っても問題ないと考えられます。ただし人によっては刺激を感じることがあるので気をつけましょう。

アロエのゼリー状の部分を直接肌にのせてアロエパックにしたり、アロエ化粧水をつくったり、アロエ風呂にしたりと様々な活用方法があります。

木酢液(もくさくえき)

木酢液とは、「木材を蒸し焼きにしたときに生じる上澄み液のこと」です。木酢液には木タール・酢酸・メタノール・アセトン・アセトアルデヒド・フェノールなどが含まれており、有害物質も入っているため数か月放置して有害物質を取り除いたものを用います。

木酢液は一般的にオーガニック菜園の化学農薬の代わりに使われています。酸やアルコールを含んでおり、強い殺菌効果があります。インターネットなどでは「木酢液を肌に塗ってイボがとれた」という声もあります。このような点から木酢液は酸によって肌を溶かしてイボやシミを取っているのではないかと考えられます。

シミ取りの効果はあるのかもしれませんが、農薬の代わりとして用いられているような非常に強い成分を肌に塗布することは危険です。

また、木酢液の中には製造工程できちんと有害物質が取り除かれていない粗悪な木酢液も存在するようです。

従ってシミ取りの効果はあるのかもしれませんが、肌へのダメージが大きすぎるので木酢液を試すのはやめましょう。

カソーダ

カソーダは、重曹とひまし油を混ぜたクリームです。アメリカで開発されました。

重曹とは弱アルカリ性の物質「炭酸水素ナトリウム」のことで食品や入浴剤、医薬品にも長年用いられている成分です。料理ではお肉を柔らかくしたり、泡の出る入浴剤に使われたり、医薬品では胃酸を中和する胃薬として用いられたりします。

このように見ていると「これなら安全では?」と思う方も多いと思います。しかし、シミ取り作用は重曹の弱アルカリ性質によるピーリング作用です。つまり肌を溶かしているのです。

ピーリングは濃度の調整が難しく、肌に負担がかかることもあるため、ピーリング用化粧品を用いることをお勧めします。

また重曹を研磨剤(何かを磨くために使う粉あるいは粒のこと)として洗顔フォームに混ぜたり、毛穴の汚れを取り除いたりするのに使うこともあるようですが、その場合は重曹の粒子の大きさに注意する必要があります。食用の重曹の中には、粒子が大きすぎて肌を傷つける恐れがあるものが存在します。

緑茶

緑茶は日本人が昔から慣れ親しんできた身近なお茶と言えます。緑茶には様々な健康効果が報告されており、世界から注目が高まっています。国立がん研究センターによると、「緑茶を飲む習慣がある人は死亡リスクが下がる」という研究結果まで報告されています。

緑茶には豊富にビタミンCが含まれているため、メラニンの生成抑制とシミを薄くする効果が期待できます。また緑茶の代表成分とも言われるカテキンには抗酸化作用があるため、酸化反応であるメラニン生成反応を抑制することができます。

従って緑茶の顔用パックなどを作って美白効果やシミ取り効果を期待することができます。手軽に緑茶を活用する方法としてのお勧めは「緑茶風呂」です。使用済みの茶殻や使わないお茶をパックに包んで湯船に入れるだけで簡単に緑茶風呂ができます。

毎日緑茶風呂に浸かることで全身の美白作用も期待できます。

ハトムギ茶

ハトムギ茶には漢方薬にも使われる「薏苡仁(ヨクイニン)」が含まれています。ヨクイニンには肌のターンオーバーを正常にする働きがあり、溜まったシミを排出する効果が期待できます。

また、ヨクイニンには抗炎症作用・排膿作用(化膿した部分の膿を出すこと)もあるため肌荒れや湿疹、イボ取りにも効果を発揮します。

ヨクイニンを豊富に含むハトムギ茶で化粧水を作り使っている方が多いようです。特に問題はないと思いますが保湿作用は無いので保湿はきちんと行う必要があります。

実は危険!?手作り化粧品の注意点

化粧品として使われない上記の成分を加えたり、果物の搾り汁やお米のとぎ汁などを用いたりして手作り化粧品を使用している方もいると思います。

手作り化粧品の場合、防腐剤などを添加しなくていいこと、全ての成分を自分で選べること、そして安くつくことなどのメリットが挙げられます。

しかし独自の判断で配合量を決めるため肌に刺激を与えたり、成分の組み合わせの悪いものがあったり、農薬など有害物質が含まれていたり、アレルギーを引き起こしたり、容器の中で雑菌が繁殖していたりとリスクがあることも覚えておきましょう。

使用する前に一度、体などでパッチテスト(コットンなどに含ませてしばらく貼り付ける)を行うことをお勧めします。

手作り化粧品を使用する場合はその都度使い切るか、残ったものは冷蔵庫に保管してなるべく早く使うようにしましょう。カビが生えたり菌が繁殖したりしている化粧品を使用すると肌荒れの原因になるだけでなく、健康にも害があります。

このように手作り化粧品は自己責任の下、衛生面や刺激面なども考慮して使うようにしましょう。

まとめ

今回取り上げたモノは化粧品に美容成分として配合されているものもあります。安全性を考慮すると化粧品として販売されている商品を使う方が安心です。

口コミや噂に飛びつかずにまずは「なぜそのような効果があるのか」という疑問を持って調べてみるようにしましょう。特に、大きな効果が噂されるものは「作用が強い」ということで何らかの危険を伴う可能性があります。


美白で失敗しない化粧品の選び方とは

シミやそばかすを退け、美しい美肌を目指すときに美白化粧品は欠かせません。化粧品に含まれる美白成分を活用することで、ようやく美しい肌を手にすることができます。

もちろん、このときは紫外線対策や生活習慣の改善も必要です。ただ、生活面での対策をすれば問題ないのかというと、それでは不十分です。美白化粧品を活用して、適切な美白対策をしなければいけません。

例えば、病気のときは「体の自然治癒力」に頼るだけでは不十分であり、薬によって症状を抑えることでようやく改善していきます。これと同じように、美白になるように化粧品によって補佐する必要があります。

ただ、美白化粧品は世の中にたくさん存在します。ただ、人によって肌質は大きく異なるため、適した化粧品はそれぞれ違います。そこで、どのような美白化粧品が良いのか厳選して掲載しました。化粧品選びでの失敗を避け、効果的な美白を実現させましょう。